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2024年9月18日
ひばりだよりvol.22「山登りと山下り」

登山初心者ですが、先日富士登山に挑戦しました。
6合目、7合目といったように、登るまでの道すじに休憩ポイントがあります。
そこには宿や売店があって、次は8合目まで頑張ろう!といった目印になりました。
 
今回泊まった山小屋は、頂上にある10合目の最後の宿だったので、日暮れまでに登り切らなければなりませんでした。
9.5合目あたりで足が疲労で動かなくなってきて、もう最後まで登れないかもしれないという考えが、何度も頭をよぎりました。
 
だんだんとあたりが暗くなって、空気が薄い紺色に染まっていきました。
道も山頂に近づくほど岩肌が増して、1歩の歩幅がどんどん狭くなっていました。
それでも、どんなに小さな一歩でも、「さっきよりは確実に頂上に近づいている」そう思えて、なんとか登り切ることができました。
 
登山は目指しているものに近づいている実感が湧きやすいので、
何か目標を作ることや人生について山に例えることがよくあるのは、なるほどこういうことなんだな、と思いました。
 
音楽の練習や学ぶこともそれぞれ何かしらの目印を見つけて進めていると思います。
次のレッスンまでにこれをしてみよう!とか、
コンクールを受ける人もいれば、発表会までにこの曲を弾きたいなど、
どれもが例えると、山の頂上かもしれません。
でも、登ったら大抵の人はその山を下ります。
よく山を登ることに着目してしまいますが、
何かをするとき、山を下ることも大切だと思えました。
 
今回下山するとき、こんな道を通ったんだなとか、必死に登っていたときには見えなかった面白い岩の形や色がよく見えました。
山頂での景色や、登ってきた道筋を思い返しながら下るとき、また次の山を目指すきっかけを見つけられるでしょう。
 
次の朝は山小屋で4時に起きて、みんなで日の出を待ちました。
澄んだ空気の中、辺り一面の雲海がだんだんと明るくなっていく景色と、太陽が昇る瞬間はとても幻想的でした。
 

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