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2025年11月30日
ひばりだより vol.36「妖怪たちが教えてくれること」

児童書には、ファンタジーや探偵もの、なぞなぞが隠されたものなど様々なジャンルがありますが、妖怪や怪談ものも人気のジャンルのひとつです。
子どもを怖がらせたくないという大人の思いとは裏腹に、小学校の図書室でも、わざわざこわい本コーナーを探して借りる子たちがたくさんいるようです。
現在、小泉八雲をモデルにしたテレビドラマもしているので、本屋さんに行くと怪談フェアなどをよく見かけます。
 
実は私も、幼稚園の頃から妖怪のお話が好きでした。漫画家の水木しげる作品がお気に入りで、本屋さんで『妖怪大百科』を買ってもらった思い出があります。
妖怪というと怖いイメージがありますが、昔の人々が言い伝えた自然の恐ろしさや生きるための知恵を、妖怪を通じて教わることができます。
今では解明されていることも沢山ありますが、昔は目に見えない現象や不可思議なできごとに名前をつけて人々に伝えていたのかもしれません。
 
妖怪たちを知ることで、目に見えないものに思いを巡らす「想像力」がつきます。
妖怪に限らず、世の中には目に見えないものごとのほうが多いような気がします。
 
人の気持ちは目に見えません。その人の表情や動き、言葉遣いなどから想像することで人の気持ちを読み取っています。
「いいよ」と言葉では言っていても、本当は他の思いがあるかもしれない。そう考える時も想像力が役立ちます。
 
整備された人間社会で生活していると、ついつい山や海で暮らしている生き物のことを忘れて、まるで人間だけが地球にいるような気分になってしまいます。それも、見えていない状態だと思います。
想像力があれば、地球には様々な生き物が一緒に生きていて、人間だけではないとすぐに思い出すことができます。
 
昔の音楽を弾くことも、想像力が必要です。100年以上も前に作られた曲を、楽譜から色々なものを読み取って音楽にしていきます。生きた時代も国も違う作曲家の作品を弾くとき、楽譜に書かれていない背景も読み取らないといけないでしょう。
 
生活する上で欠かすことができない「想像力」。
目に見えないものや妖怪の世界を通じて、これからも深めたいと思います。

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