ブログ
2025年3月25日
ひばりだよりVol.28

 
 3月のはじめに、ひばり音楽教室の発表会が行われました。
 
私は曲名などを読む影アナの係をしていたので、舞台の裏側からしか聴くことはできませんでしたが、それぞれの思いを抱きながら舞台へ進む子どもたちの姿を見て、真剣に音楽と向き合おうとしていることが伝わってきました。
今年も素晴らしい一日になりました。
 
発表会が終わり、その日のことを先生たちで話していたときに、舞台袖の空気感が好きだという話が出ました。
とても独特で特別感がありますが、舞台へ出る前にその雰囲気に呑まれず、落ち着くことはとても難しいです。
 
今回の会場となったホールは、舞台袖の照明が暗く、舞台へ出るまでの気持ちの切り替えがしやすい環境のように思えました。
演奏はもちろんですが、舞台へ立つ前に気持ちを整えることや、切り替えることも、発表会で学べる大切なことのひとつだと思います。
 
舞台袖に一日いると、たくさんの素敵な場面と出会えました。
出番の前に緊張で泣いてしまっている生徒さんに先生が寄り添って涙を拭いてあげている様子や、手を取って落ち着かせている姿、舞台へ送り出して、演奏後に弾き切った喜びで抱き合う姿。
悔し涙や励ましの言葉。
 
あの日、皆がそれぞれ素晴らしいものを得たようにみえました。
 
それは、正しく弾けたことや、上手に弾けたことではなく、挑戦できた気持ち、同年代の子の演奏を見守る気持ち、舞台の緊張感、人に聴いてもらうことや、お互いを認め合うこと。
 
それらは、すぐに使える力ではないかもしれませんが、心の中で少しずつ成長していき、きっとこれからの音楽や人生に豊かさをもたらしてくれるのでしょう。
 
 

BACK