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2025年1月30日
ひばりだより vol.26「ミヒャエル・エンデのお話」

こどもたちにおすすめの本を聞かれたら、
『モモ』と思う人は多いかもしれません。私もその1人です。
 
ドイツの児童文学作家、ミヒャエル・エンデの作品は、姉が先に読んでいたこともあって、小さな頃から私には身近な本でした。
 
先日、本屋さんに行くとエンデコーナーが作られていて、エンデのお話を原作として新しい絵本も出版されていました。
2024年から、小学校5年生の教科書に『モモ』が新たに登場したことに合わせて取り上げていたようです。
 
懐かしくなって久しぶりに読んでみると、これは大人になってからも読むべきだったんだと気づきました。
 
音楽や絵、映画などでもそうですが、物語は何歳の時に読むかによって、印象が変わるように思います。
小さな頃はエンデの独特な世界観と奇妙なできごとに面白さを感じて楽しみましたが、今になって読み直すと、人間社会に対する警告や、人生の本質的なものなど、生きることについての普遍的で大切なテーマが心に残りました。
 
幼少期から身近な存在だったエンデの作品ですが、自分から改めて好きになったのは高校生の頃です。地元駅前の本屋さんで出版されたばかりの『影の縫製機』という綺麗な本を見つけて、早速読んでみました。
それまでは子ども向けの作品を書く人というイメージでしたが、その本を読んでからは児童文学の範囲を飛び越して、さらに好きな作家の一人になりました。
 
今でも、まだ読んだことがないエンデ作品がたくさんあり、古本屋さんで偶然見つけるとつい買ってしまいます。
 
小さい頃に好きになった作家や作品は、大きくなってからもう一度読み返す楽しみがあります。これからも、今まで読み過ごしていた作者の思いや、作品の新たな一面を発見していきたいです。
 

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