ようやく11月の寒さがやってきましたが、しばらく暖かい日が続いたので、
いつのまにか秋が来てしまい、衣替えも最近になってようやく終えました。
昼間は暑くても、夜になると涼しい風の中に虫の声が聞こえてきました。
秋のはじまりはいつも、誰かが「ようやく夜に虫の声が聞こえたよ」と話し、私も「こっちも夜になると聞こえてきたよ」と報告し合っているような気がします。
こうした会話は、天気の話をすることと同じくらい日常的ですが、最近読んだ本の中に、虫の音色を感じることができるのは、日本とポリネシアの人特有だという一説を見つけました。
日本語を使うことが関係している、虫の音を脳のどこで処理するかで違ってくる、などが書かれていました。
他の国にも虫の音を楽しむ人はたくさんいるでしょうし、諸説あるようですが、この話を聞いて、当たり前のように虫の音色を美しく感じられることはとても嬉しいことだと思いました。
こうしたささやかな音、波の音、風の音、木の葉の音に、耳をそばだてていたいです。
夏の音といえば蝉の合唱ですが、夜中になると「ジー」と聞こえるあの音も好きです。
調べてみると、クビキリギリスという虫だそうです。
そして、秋はコオロギやスズムシなどの澄んだ音。
虫の音といえば秋のイメージがありますが、真冬はキンヒバリ、ヤマトヒバリという虫が鳴いているそうです。
部屋の窓を閉めてしまうためか印象が少ない気がするので、この冬は夜の虫の声に耳を傾けてみようと思います。