今年度より、「ひばりだより」を引き継ぐことになりました戸田英里です。
ひばり音楽教室では、オンラインでのソルフェージュクラスを担当しています。
前年度まではブログを楽しむ側でしたが、音楽教室に携わることで気づいたことや、ふと感じたことなどをこれから書くことができればと思っています。
拙い文章ではありますが、読んでいただければ幸いです。
今回は6月のはじめに行われた、ひばり音楽教室主催、Ensemble Lercheの演奏会にスタッフとして参加したときのことを書きます。
兵庫県立美術館内の会場はガラス張りの扉なので、受付をしていた私も扉越しに演奏を少し聴くことができました。
会場から聴こえてくる音楽と、その音楽を楽しむ人たち。今も昔も変わらないその風景を見ていると、それぞれ作曲された時代にタイムスリップしたような気分になりました。
コンサートの次の日、演奏会で聴いた曲を音源で聴いてみることにしました。
サン・サーンス『死の舞踏』は、ヴァイオリンとチェロで演奏されていましたが、探してみると、管弦楽団が演奏する原曲編成のものが見つかりました。
他にもヴァイオリンとピアノ、ピアノ2台など、様々な編曲のものがありました。
演奏会の曲をもう一度振り返って聴くこと、他の編成で聴くことで、2度も3度も楽しむことができそうです。
音楽は「記憶の標本」にもなります。
初めて聴いた瞬間のこと、気に入って何度も聴いていた時の思い出などが一気に蘇る曲。誰しも一度は経験したことがある音楽がかもしだす「なつかしさ」です。
今回の曲目も、誰かにとってのなつかしい瞬間になったのかもしれません。
そして、この演奏会がいつか、なつかしい瞬間として思い出されるのかもしれません。
聴く人によって感じることはさまざまですが、ひとつの音楽を共有できる演奏会、その楽しみは演奏会の後も続きます。