だんだんと暖かく、過ごしやすい日も増えてきて、春の訪れももうすぐですね。
3月は別れの季節ですが、私もひばり音楽教室を離れることとなりました。
もしかすると、次に総務を担当される方がこの「ひばりだより」を執筆されるかもしれないのですが、一旦は一区切りとなります。
今までありがとうございました。
最終回では、私が子育てにおいて最も影響を受けた、佐々木正美先生の著書をご紹介したいと思います。
佐々木正美(著) 『子どもへのまなざし』
有名な本なので、お子さんが小さい時に読まれた方も多いのではないでしょうか。
昨今は「個」というのが非常に重要視されていますね。
出る杭は打たれるというような時代は過ぎて、個性がもてはやされている、そんな時代です。
でも「個」を大切にするあまり、子育てにおいて親が、子供より自分の「個」を大切にしすぎるという弊害も増えてきたように思います。
もちろん、お母さんが生き生きと楽しそうにしていることは子供にとってとても大事なことなのですが、
それは子供を差し置いて、自分の生きがいばかりを追求するのがよいということではありません。
本書には、「子供を育てるということは、まず子供が望んでいるような愛し方を親がしてあげること」と書かれています。
子供は、遊んでほしい、かまってほしい、話を聞いてほしい・・・忙しい時に限って様々な要求をしてきますよね。
そんな時私もつい、イライラしたり、「あとでね」と言ってしまったりするのですが、
それに応えてあげること、応えられるよう自分の生活を変えていくことが、子育てなのだと気づきます。
「自分はこうだから」と自分のペースを貫く生き方もいいです。
けれども、予測不可能な子供という生き物に、自分のペースを乱されまくって、面倒だし、疲れるけれども、まあこれもいいかと受け入れていって・・・
そうやって自分以外の存在を引き受けていく、開かれた窓にしか、新しい風は吹いてこないのだと思います。
教室に通ってくださっている親御さんたちには、これからもたくさんの時間をお子さんと過ごし、教室での出会いや発見をお子さんと一緒に楽しんで頂ければ幸いです。