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2023年12月5日
ひばりだよりvol.13「感動する感性」

ひばり音楽教室事務局より、ひばりだよりをお届けします。

 
先日、中之島美術館で開催されていた『特別展 生誕270年 長沢芦雪』展に行ってきました。ちょうど先週までが会期なので、既に終わってしまってからの紹介になってしまいますが、有名な襖絵が揃って出展されるのは23年ぶりだそうです。見応えがありました。

襖絵というのはいいですね。

現在では、美術館や博物館等で大切に収蔵されているものと思いますが、当時は寺院の本堂などに実際に使用されていたもの。芦雪の襖絵からは、芦雪が多く襖絵を残した紀南地方の温暖な風が感じられる気がしました。

 

壁にかかっている絵とは違い、襖絵は両面があるわけですが、有名な串本町・無量寺の虎の襖絵の裏側には、魚を狙う猫が描かれています。魚の視点で猫を見ると、裏側の虎のように見える・・・そんなユーモアが込められていたのかもしれないと言われています。

 

芦雪の作品には、鳥などの小動物を描いた可愛らしいものも多く、久しぶりに見ると、昔より動植物の絵に心惹かれる自分がいることに気がつきました。

田舎に住みはじめ、鳥や虫や草花が以前より身近なものになったからかもしれません。それに子供はすぐ小さな生き物に反応するので、鳥や虫を見つけては図鑑で一緒に名前を調べたりして、ずいぶん私も詳しくなりました。それらの小動物たちに美術館で再会したことで、なんだかとても親しみを感じてしまいました。

そういえば、当教室の名前は「ひばり音楽教室」ですが、ひばりの声を生で聴いたことありますか。すごく特徴的な鳴き声なんですけど、私は田舎に来てひばりの声を聴き分けられるようになりました。

自分の生活環境が変わることによって、心惹かれるものも変わってくるのかもしれませんね。

 

しかし、何年ぶりかの一人きりの美術鑑賞でした。

もっと展覧会に通って、色々見たいのですが、子育て中の身ではなかなか・・・。

でも良い物を見ないと感動する感性は磨かれないので、合間を縫ってちょこちょこ出かけようとは思っています。

 

音楽も美術と同じですよね。良い音楽をたくさん聴いて、たくさん体験してはじめて、感動できると思います。最近は美術館でも、幼児が作品を鑑賞できるようなファミリーデーを設けているような所が多いですし、子供の為のコンサートもたくさんありますよね。私もできる限り子供と一緒に、そういったイベントに参加したいなと思っています。

良い芸術作品にたくさん触れることで、感動する感性が育ってくれればいいなと思いますね。

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