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2022年11月1日
講師自己紹介 戸田英里(ソルフェージュ講師)

今月のブログを担当することになりました、戸田英里です。
ひばり音楽教室では小学生の生徒さんを対象に、ソルフェージュレッスンをオンラインで行っています。

私は音楽一筋というよりは、あっちにこっちに興味が出てしまい、
なにかひとつに絞ったほうが良いのだろうか、と考えることがよくありました。
大学時代は作曲を専攻していましたが、他学部の授業を受けるのも楽しみでした。
あるときは表象文化論の授業。
バレエリュスというバレエ団の説明の中で、
ストラヴィンスキー作曲『春の祭典』の紹介があり、この曲が好きになる。
というように、クラシックに繋がることもありました。
あるときはいい音楽だな、と思うとフランスの作曲家ということが続いたので、フランス語を履修してみると先生が面白く、その先生が担当するフランス文化論を受けてみたり…。
やっぱり寄り道が性分なようです。

寺田寅彦という物理学者は、文学の人でもあり、私は彼の俳句を読んでそれを知りました。
ものごとを極めている人は、分野の垣根を感じさせません。
私はまだまだ道の途中ですが、「何者かにならなければならない」という焦りは、年月とともに心の中からだんだんと薄れていきました。

どの分野でも大切なことは、
世界の不思議や驚き、未知なもの、美しいものに目を見張る力です。
これは自然にふれることで呼び覚まされると、生物学者のレイチェル・カーソンは著書『センス・オブ・ワンダー』で伝えています。

音楽に関わるひとたちは、空の動きや道端の草花、季節の移り変わりに気づくときの気持ちと同じように、
音楽を楽しみ、面白さを味わっていると思います。
ソルフェージュは楽譜の読み方や記号の意味などを学ぶ基礎的な内容ですが、自然の中で何かを発見したときのような好奇心をかき立ててもらえたらとても嬉しいです。

 

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